日時:2024年4月24日(水)18:30
会場:道頓堀ホテル
担当:ありがとう経営推進委員会
参加者数:76名
講師:株式会社宮田運輸
代表取締役社長 宮田哲治氏
テーマ「笑顔とありがとうが溢れる社風が運送業界を変えた」
~やさしい気持ちがみらいをつくる~
4月例会は、こどもミュージアムプロジェクトでご存じの株式会社宮田運輸 代表取締役社長の宮田哲治氏をお招きしての例会でした。
宮田哲治氏の祖父が創業され、現在は5代目の社長として受け継がれています。67期目にして、「営業」という役割の社員さんが一人も誕生していない【社員さん、ドライバーさんの行動こそが営業活動そのもの】ということを徹底して実践されていることがわかります。
皆さんは良い会社の条件として、何を思い描くでしょうか?宮田氏は自ら挙げられましたが、社員さんが自分が勤めている会社を勧められるかどうかです。実際、現在では親子、兄弟、夫婦、親族29組45名が在籍されているとのこと。仕事を探している親族がいて、自社を勧める社員さんがどれだけおられるでしょうか?しかも、子供を誘うことができるということは、それだけで自社を信頼している証拠ですし、将来性を感じておられるからだと思います。社員さんにそこまで信頼されている会社が他にあるでしょうか?
これが人材募集においても如実に表れているそうです。昨年4月~今年3月の募集期間、求人18名に対して、なんと180名の応募があったといいます。中には、納品先の方が、納品する宮田運輸の社員さんの姿を見て、こんな会社で働きたいと応募されたということもあったそうです。この採用難といわれる時代にここまでの応募実績がある中小企業をご存じでしょうか?特にこの国の問題、課題となっている運送業という業種からすると、「有り得ない」事象だと思います。
今回はありがとう経営推進委員会が担当する例会だったのですが、宮田氏はこう言われました。「ありがとう経営とは、【現場で頑張る社員さんの働き方、イキイキと働く社員さん】」と。
「共感資産の創出」という言葉を出されました。共感資産というのは、見えない資産のことをいいます。つまり、絆、社風、企業文化、信頼、思いやり…等です。見える資産から数値化できない見えない資産へ。そういうことを意識して経営されておられます。その根底には、「みらい会議」の開催があるようです。月に一度、日曜日に開催され、自主参加で社員さん50=60名が参加されるそうです。その取り組みこそが、困ったときには事業所を越えて支え合う文化になっていると感じました。50周年記念式典では、社員さんとその家族を招待し、500名で開催されたそうです。ありがとう経営を実践される宮田氏の講演は大変感動し、心を動かされるものでした。企画、運営いただいた、ありがとう経営推進委員会の皆様、ありがとうございました!
鈴木顧問の例会講評
4月例会に参加しました。講師は北大阪経営研究会会長の宮田哲治氏でした。宮田さんは、株式会社宮田運輸の5代目社長です。
私は、自社において経営者を32年している創業経営者です。たくさんの危機も経験し、乗り越えてきました。たいていのことは経験し、手前味噌ですが自分なりに合格点を与えても良いと思っています。
そんな私ですが、事業継承は1度も経験がありません。そして自信もありません。経験したことのないことに自信持つこと自体が過信なんでしょうが、やはり自信ありません。
宮田社長は5代目です。私が生きて見ることのできない5代目です。
しかも、会社はとても素晴らしい会社です。宮田社長のお話を聴いていると、創業者も継承者も皆さん、人のお役に立ちたいと思われていたそうです。なんと素晴らしい。
連綿と続く、この「人へのお役立ち精神」、これこそが株式会社宮田運輸の企業精神だと感じました。
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